ビオファンゴ®(温泉泥)の技術開発

ビオファンゴ®(温泉泥)とは

ビオファンゴ(BIOFANGO)®(商標登録取得)を使った温泉泥セラピー

ファンゴ(FANGO)とはイタリアでは温泉泥のことです。イタリアでは骨粗しょう症、リウマチや関節炎への有効性が医学的にも立証され、飲泉(温泉水の服用)やインハレーション(温泉水の吸入)と共に温泉療法の一つとして、医師(温泉療法医)の処方を前提とした公的保険が適用されるセラピーとなっています。

イタリアのファンゴ(FANGO)は、堆積泥を約50℃〜70℃の温泉に数カ月浸し、温泉の成分と泥に含まれる様々なミネラル(ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、リン等の微量元素)が特定のラン藻類などの微生物と合わされて、温泉泥の中にクラスター状に閉じ込めるまで養生・熟成させて作られています。

こうして作られたファンゴ(FANGO)は、セラピー直前に熟成プラントから取り出され、42〜3℃の温度を保った状態で、関節を中心とした全身に約10キロ程度を直接塗布します。この状態で約20分間、麻布と毛布で全身を包むことによって、大量の汗と共に老廃物を排泄させ、同時にファンゴ(FANGO)内のミネラル成分とラン藻類による代謝産物が体内に吸収される仕組みとなっています。

現在では温泉療法や公的保険の枠を超え、各種マッサージやエステ、食事や運動などのメニューと共に楽しみながら温泉地に滞在し、健康の維持・増進やアンチエージング、病後の療養、介護予防を目的とした人気の花形メニューとしてイタリアに定着しています。

日本でもエステ分野で「ファンゴパック」と称する泥関連商品が見受けられますが、本場イタリアのファンゴ(FANGO)では欠かせない温泉成分の活用と微生物を関与させた製法という点において、イタリアの物とは全く異なる性質のものです。

日本で開発したビオファンゴ(BIOFANGO)®のコンセプト

この度アセンダントは、イタリアと同等の品質を有する本格的なファンゴ(FANGO)を日本で初めて開発いたしました。そしてイタリアと同様に、温泉水や泥中の有用微生物の力を借りて製造するという意味を込めて、ビオファンゴ (BIOFANGO)®と命名し、商標登録を行いました(商願2007-127764・65)。

日本は世界で一番、温泉の泉源数・温泉の種類が多い国です。しかも日本人は温泉が大好きな国民。かつては温泉地に一定期間滞在する「湯治」という風習もありました。しかし現代人はとても忙しく、肉体的にも精神的にも疲れているにもかかわらず、何日も温泉地に留まることは現実的には不可能です。日帰りもしくは1泊2日で温泉に入浴するだけでは、温泉の癒しの力を感じることはできません。

ビオファンゴ (BIOFANGO)®はいわば、温泉成分を効率良く濃縮した温泉泥です。温泉に入浴するというこれまでの習慣に加え、温泉地でビオファンゴ (BIOFANGO)®セラピーを施術することによって、短期間に、しかも身体に余計な負担をかけずに、温泉が持つ大きな力のエッセンスを享受することが可能です。
「温泉」は日本で誇るべき「地域資源」でもあります。この大切な「地域資源」を有効活用して、「ご当地ならでは」の様々な泉質・温泉の特徴を活かしたビオファンゴ (BIOFANGO)®が日本各地で開発されていけば、温泉地の活性化にも寄与できるはずです。今後、ビオファンゴ (BIOFANGO)®セラピーが、新しい時代の「現代版湯治」として日本全国に広がっていくことを願っています。

ビオファンゴに関する研究発表

・『イタリアにおけるFango療法の実際』日本温泉科学会 2008年9月
・『温泉水を用いたBiofang作成のための微生物学的考察』日本温泉科学会 2009年9月
・『イタリア・アバノ温泉地におけるファンゴ療法を日本で適用することについて』
日本温泉気候物理医学会 2010年6月
・『微生物が関与する地域特性を生かした新しい温泉活用法』地域活性学会 2010年7月
・『ファンゴ(Fango)作りに重要な微生物の関与』日本温泉科学会 2010年9月
・『ビオファンゴ®(温泉泥)療法の温熱効果』日本温泉気候物理医学会 2011年5月
・『湯河原温泉の試料をもとにした地域に特化した温泉生物資源の活用法』
日本温泉地域学会 2011年5月
・『ビオファンゴ®(Biofango)の有効性と今後の展開』
日本温泉科学会 2011年9月
・『ビオファンゴ®(温泉泥)療法の温熱効果〜その2』
日本温泉気候物理医学会 2012年5月
・『新たに開発した温泉泥のヒトに対する有用効果と物質吸着』
千葉エリア産学官連携オープンフォーラム2012(千葉大学)
・『Fangoはなぜ温泉水をかけ流し作成する必要性があるのか?』
日本温泉科学会第65回大会(北海道・登別)2014年9月
・第39回 ISMH国際学会(京都)、2014.5, Quality assessment of Japanese Biofango through tensiometric approach by TVS mud index  Davide Rossi, Mirella Zancato, Mizuno Owada, Kenji Sugimori, Kazuhiro Matsuura
・第12回日本予防医学会(東京)2014.6、Fango(温泉泥)施術による慢性疼痛に対する効果、弘田量二、宮野伊知郎、大和田瑞乃
・第12回日本予防医学会(東京)2014.6、Fango(温泉泥)施術によるストレス軽減と美容効果、弘田量二、宮野伊知郎、大和田瑞乃
・第13回日本予防医学会(金沢)2015.6、Fango(温泉泥)施術による高齢者のひざ関節痛・腰痛軽減効果(CS=30・Timed Up&Goテストによる評価)弘田量二、宮野伊知郎、大和田瑞乃
・第16回日本予防医学会学術総会(神戸)2018.6、温泉泥(ファンゴ)施術による変形性膝関節症 の痛み軽減効果クロスオーバー研究、弘田量二、大和田瑞乃、渡辺賢治

Copyright ASCendant Inc. all rights reserved.